皆さんお疲れさま。NotRealMoneyです。
実家に戻る直前まで、ハード過ぎる仕事に疲弊してしまい、母親の介護に帰るのにそれどころではない体調になってしまった。
…つくづくブラック企業に勤めている自分がイヤになる。
しかしここでヤケになってしまうといろんなものが空中分解してしまう。
｢ひとつひとつゆっくりと｣ なんて余裕はないので、同時にいくつもの事柄を対処していくしか道がないおっさんなのだ。
あいにくの雨で気温も低く、空港に到着までにすっかり体が冷えてしまった。
この体調だとカゼをひいてしまいそうだが踏んばる。
あれから1ヶ月。
倒れた救急病棟からリハビリ施設に転院している母はどういう状態なのだろう？
右半身のマヒは良くはなってきていると聞いてはいるが。
本気で稼ぐことになったおっさんの事情。「遠距離介護」のために稼ぎます！ - 2018年からマジFX
病室に入ると母親が笑顔で迎えてくれた。
「アレ、早かったねえ」
1ヶ月前を知っているだけに驚いてしまった。
全身がむくみ、話をするのもやっとだったのにそれ以前と変わらないように見えた。
完全にむくみは無くなり、支えがない状態でも歩くことができるようになっていた（すこしおぼつかないけど）。
自分でシャワーを浴び、歯を磨き、食事ができている。
この1ヶ月で当たり前のことが当たり前にできるようになっていた。
残念ながら言葉はあまり話せない。
「失語症」 と先生からは言われていた。
簡単に言うと思った言葉を上手に話すことができない。
アウトプットが苦手と言ったほうがいいのか。
こちらの言葉は理解できているが返答はうまくできない。
同様に文字を読むことはできるが書くことができない。
頭の中はクリアなのに口から出る言葉は違う単語に置き換わってしまう。
話においてはなかなか噛み合う会話を続けることができなかった。
僕の方にも何が言いたいかを理解するキャパシティが足りないというのもあるんだけど。
それはお互いにストレスなんだけど、母は笑い飛ばす。
僕の、いや家族もみんな母親の明るさに救われている部分はおおきい。
リハビリ施設の1日はハードスケジュールである。
土日の休みもない。
朝9時に体のマッサージや電気治療。
11時から言語障害用の訓練、16時から体のリハビリ。
おもに自立した生活ができるようにそこそこハードなトレーニングを継続している。
70過ぎの母親にはキツいトレーニングだが、90歳の祖母（母親の母親）は毎日病院に通って娘に檄を飛ばしている笑。
一族が一丸となって支え合っている姿は、他人にはキツいかもしれないな笑。
介護する気マンマンだったのにすっかりやることはなくなってしまっていた。
基本的にはリハビリ見学みたいな。
病室の枕もとに絵本が並べてあった。
「自由帳」にひらがなの練習を繰り返していた。
大好きだったドラマを観る気にはならないらしく、テレビも設置していなかった。
ポツンとベッドに座って遠くを眺めている母親を見ていると、なんだか涙がでそうになる。
早くこの世界から抜け出せるようにしてあげたい。
だが、弱気になっているヒマは僕にはない。
稼がなければならない。
今回の入院で、母親の口座を整理してしていたのだが現金がほとんどのこっていなかった。
年金以外のお金がすべて消えていたのだ。
母親に聞いてもかなりの記憶が飛んでいて暗証番号もわからずじまい。
スマホのメールや、記帳した通帳から「男」に吸いとられていたことがわかった。
母は40年以上独身である。
シングルマザーで死にものぐるいで働いて僕を育て上げた。
昭和の男社会の中で女ひとり。
純粋な母は騙されやすい。
だが「男」と食事中に母は倒れたので、救急車を呼んでくれたのもその「男」である。
病院の待合室まで行って逃げてしまったが。
1,000万近くの金と、記憶はけっこう失ってしまったが命は救われたのだ。
僕の叔父も命を救ってもらったと思えば安いもんだ。と言っていたので追求するつもりはないらしい。
年金以外に当座の金がない状態の母親をこの先サポートしていかなければならないのだ。
現状の僕の稼ぎだけでは厳しい。
もちろん子供のこともある。
こりゃやらねばならん。
負けて勝つ
つづく
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