ミドルエイジのスキル

ブラック企業に勤務している50歳を迎えたおっさんが、会社に頼らずに生きていけるよう悪あがきをしまくる雑記ブログ。そのまま定年までなんてイヤだ。

深みにハマる『ツイン・ピークス』。25年前に遡ってドラマを振り返る。

皆さんお疲れさま。NotRealMoneyです。 WOWOWで「ツイン・ピークス The Return」を観終えたあとに25年前ほどしっかりとハマっていない気がしていた。 歳を取ったためか、物語が以前より難解だからなのか。空白の期間が長かったためか。 少し前に、前シーズン放送当時のインタビュー記事の載った雑誌【Cut】を引っ張り出したのでそこからまずは記憶や感覚を取り戻してみようかと思う。
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【Cut】1991年9月号: 「TVって、ほんと妙なメディアだよ」 デヴィッド・リンチ・インタビュー及びスタッフの証言から浮かび上がる「ツイン・ピークス」の全体像。 シアトル近郊のハイスクール、その地下室でデヴィッド・リンチは祭壇を築いている。 と言っても大仰なものではなく、塵を積み上げたり、その辺にあったものをかき集めたりした上に、蝋燭を「ここで何か怪しげな儀式が行われたのごとく」(リンチの言)あしらっただけの代物だ。 おそらくその怪しげな儀式とは、女子校生のローラ・パーマーをいたぶり、殺害した悪魔によって執り行われたものなのだろう。 人間の耳を発見したのがきっかけで、世間知らずの若者が北西部の材木町のダーク・サイドに深入りしていく「ブルー・ベルベット」と同様、「ツイン・ピークス」でも、ローラ・パーマーの死体が発見されたのをきっかけとなって、よく似た田舎町の陰惨な秘密が暴かれる。 このシーン ー地元の保安官とFBIの捜査官が、怪しげな祭壇の周りで踊る殺人者を追い詰めるー の撮影は大至急で終了させる必要があった。 さもなくばキャストとクルーはフェリーボートに乗り遅れ、撮影時間が丸1日分無駄になってしまう。そこでリンチは地下室をかぎまわり、金属の小片や細々としたクズを拾い集め、自ら持ち込んだお香と蝋燭を付け加えた。 それが終わると一歩退き、自分の手作業を検分する。 保安官を演じる俳優のマイケル・オントキーンが、たまたまリンチの隣に座っていた。 「いざ撮影となった時に」オントキーンは言う。 「彼、ポケットに手を突っ込むと『ブルー・ベルベット』の耳を引っ張り出してね。あの時の彼は、心底嬉しそうな顔をしていたよ。薄気味の悪さとか、過去のつながりとかはいっさい関係ない。単純に遊び心をくすぐられただけで。ああゆう唐突さを喜ぶ男なのさ。別にもったいぶってもいなかったし、テレビじゃほとんど誰も気付かないだろう。それでもあれは、なかなかの見物だった。」 後になってデビット・リンチはオントキーンの言葉に一箇所だけを異を唱えた。 「あれはブルー・ベルベットの耳じゃない。誰かが僕のところに郵送してきたんだ。映画監督なら誰でも体の一部を送りつけられるものなどなのだと言わんばかりの穏やかな口調で彼を語る。 「たまたまそれがポケットに入っていたのさ」 「自分でもよくわからないんだけど」と彼は付け加えて言う。「ポケットにはいろんなものが入っててね」 リンチのポケットから飛び出した最新の禍々しい物体、それが『ツイン・ピークス』である。 他のテレビ番組とは全く似たところがない。いや、もしかしたら他のあらゆる番組等に通っているのかもしれないが、ひねりを存分に利かせてあり、そのおかげで全く新しい番組に見える。 太平洋岸北西部の材木町を舞台にした、欲と殺人とセックスにまつわるソープ・オペラとして見ることもできれば、ミステリーとして、またはありきたりなジャンル・ドラマを、悪意を込めてからかったムーディなサタイヤとして見ることもできる。オントキーンに言わせると「ペヨーテをキメたカブキ・スタイルの『ペイトン・プレイス物語』」となる。 『ツイン・ピークス』では、何もかもがしっくり来ない。 女の子の死体が、湖の岸に打ち上げられる。捜査にあたった警官は死体の写真を撮りながらすすり泣き、苛立った保安官がその名も ーハリー・S・トルーマンー が、「おいおい、いつもこうなのか?」と憎まれ口をたたく。 町にやってきたFBI捜査官のデイル・クーパー(カイル・マクラクラン)は、その場の思いつきをすべてマイクロ・カセット・レコーダーに吹き込むー「やあ、ダイアン…こんなにたくさんの木を見たのは生まれて初めてだ」。 操作の進捗状況を、町民に説明するミーティングが持たれ、部屋の隅に丸太を持って立っている女性に目を止めたクーパーが、「丸太を持っている女性は誰なんです?」と訊ねると「丸太おばさんと呼ばれています」とその答えが返ってくる。 この町で最大の製材所を所有しているアジア系の女性(『ラストエンペラー』のジョーン・チェン)は、死別した夫から工場を受け継いたのだが、英語のスラングにあまり通じておらず、工場を閉める間際に、「プラグを押し込んで」(※正解は「プラグを抜いて」、すなわち「手を引く」の意)と口走る。 パイロット版が進むにつれ、2ダース近いキャラクターがひとりずつ紹介されてゆく。 キャストの中には、リンチの映画でお馴染みの面々(マクラクラン、ジャック・ナンス)もいれば、ほとんど無名の新人(ララ・フリン・ボイルシェリリン・フェン)、さらには映画界(チェン、パイパー・ローリー)やTV界(『モッズ特捜隊』のペギー・リプトン、『生命がけの青春 / ザ・ルーキーズ』のオントキーン)のベテランもいる。 偶然だとリンチは言うが、映画版『ウェスト・サイド物語』のスターふたり(ラス・タンブリンとリチャード・ベイマー) までが名を連ねている。 しかしこうしたキャラクターの数々をよそに、ストーリーはじっくりと、夢のようなペースで進んでいく。 リンチはそれぞれのシーンを通常考えられるより数秒ばかり長びかせ、かと思うと突然、信号が変わるシーンに切り替えたりする。すべててに通底しているのは、アンジェロ・バダラメンティの霊界めいた音楽。 『ツイン・ピークス』のパイロット版は、おそろしく胸騒ぎのする作品だ。同時にこれは大半の場面で死ぬほどおかしい作品でもある。 「中にはこのプロジェクト全体が大がかりな内輪のジョークだと思う人たちもいるだろう」 と語るのは、番組の共同プロデューサーでもある脚本家のマークフロスト。「ソープ・オペラの歴史についてアイロニックにコメントしたものだとね。 …つづく。
【ツイン・ピークスThe Return】全18話の放送が終了。相変わらずのスッキリしないエンディングにモヤモヤしながらWOWOWを退会。 ひかりTV解約してみた。ネットで出回っているように「引き止め」があるのか心配だったがすんなりと終了。 【再加入】WOWOWからの請求書が届いた。再加入でもe割は適応されるのか。にほんブログ村 為替ブログ FX サラリーマン投資家へ
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